現役編集者の書評ブログ

ビジネス書の編集をしています。読んだ本を不定期で紹介します。

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『ジブリの仲間たち』鈴木敏夫

本は作るもの? 売るもの? 「編集者は本を作る仕事」――多くの人がそう考えていると思う。 僕自身も入社前はそう思っていた。

【書評】『1998年の宇多田ヒカル』宇野維正

「特別な年」を超えるために 先日、2017年の本屋大賞が恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)に決定した。2回目の大賞受賞、直木賞とのダブル受賞など、史上初尽くしの結果で、14年の歴史がある本屋大賞の中でも記念碑的な年となったようだ。

【書評】『本屋になりたい: この島の本を売る』宇田智子

新刊と古本、出版社と古本屋 「出版社の人って、古本屋が嫌いなの?」と聞かれることがある。きっと、古本屋が本を安く売ることで、新刊が売れなくなってきているというイメージがあるのだろう。

【書評】『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』田中圭一

人生を変えた一冊、これから変えてくれる一冊 「人生を変えた一冊」というとどんな本を思い浮かべるだろうか。 僕の場合、読書の原体験になってくれた『車のいろは空のいろ』(ポプラ社)シリーズとか、読むたびに熱い気持ちを呼び起こしてくれた『キャプテ…

【書評】『ぼくには数字が風景に見える』ダニエル・タメット

自分だけのもの、他人と同じもの 昔から「他の人にはない自分だけの武器」にあこがれてきた。円周率をいくらでも覚えられる記憶力、人を感動させるものを書ける文章力など、この人はここがすごい! と周りから思われるようなものが欲しくてたまらなかった。