現役編集者の書評ブログ

ビジネス書の編集をしています。読んだ本を不定期で紹介します。

はじめに

はじめまして。 この度、本を紹介するブログを作りました。

【書評】『夢を売る男』百田尚樹

「自費出版」と「商業出版」 『リアル鬼ごっこ』と『B型自分の説明書』。 どちらも数十万部売れた大ベストセラーだから、タイトルを覚えている人も多いだろう。実は、一見何の関係もなさそうなこの2冊にはある共通点がある。

【読書メモ】『ダイオウイカは知らないでしょう』西加奈子・せきしろ

『ダイオウイカは知らないでしょう』 書名:ダイオウイカは知らないでしょう 著者:西加奈子・せきしろ 出版社:文藝春秋 (2015/2/6) ISBN:9784167903060 Amazon CAPTCHA

【読書メモ】『螺旋の手術室』知念実希人

『螺旋の手術室』 書名:螺旋の手術室 著者:知念実希人 出版社:新潮社 (2017/9/28) ISBN:9784101210711 Amazon CAPTCHA

【書評】『人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?』山本一成

「その仕事、AIに奪われますよ!」 「AIに奪われる仕事」というキーワードが世間をにぎわしている。「あなたはこのままでは新しい時代を生き残れませんよ」という危機感を煽るような表現に、不安を感じている人も多いはずだ。

【読書メモ】『杏のふむふむ』杏

今週のお題「読書の秋」 秋は過ごしやすいとよく言われるけれど、近づいてくる冬の気配に少し寂しさも感じてしまいます。そんな寂しさを暖かく埋めてくれる秋にぴったりの一冊を紹介します。 『杏のふむふむ』 書名:杏のふむふむ 著者:杏 出版社:筑摩書房…

【書評】『書店風雲録』田口久美子

「残念なニュース」に事欠かない出版界 出版業界がマスコミに取り上げられるとき、よいニュースであることはほとんどなく、業界の苦境を伝えるものが多い。人気少年漫画誌の印刷部数が200万部を割ったとか、三番手の取次が倒産したとか、残念なことに暗い…

【読書メモ】『いつも彼らはどこかに』小川洋子

『いつも彼らはどこかに』 書名:いつも彼らはどこかに 著者:小川洋子 出版社:新潮社 (2015/12/23) ISBN:9784101215273 Amazon CAPTCHA

【読書メモ】『光炎の人』木内昇

『光炎の人』 書名:光炎の人 著者:木内昇 出版社:KADOKAWA/角川書店 (2016/8/31) ISBN:9784041101452 Amazon CAPTCHA

【書評】『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』若林正恭

いまも競争がない国 前回の『寂しい生活』でも触れたが、僕らは人と比べ合うこと、競い合うことが生きていく上での原理原則になっている。もはや当たり前すぎてそれがない生活なんて考えられないくらいだ。

【書評】『寂しい生活』稲垣えみ子

現代人の「競争疲れ」 なんか今週は疲れたな……と感じることがある。そう感じるのは単純に仕事が忙しいからだと思っていたのだけれど、最近になって、「競争」が原因なんじゃないかなと考えるようになった。

【書評】『会話もメールも 英語は3語で伝わります』(中山裕木子)

英語本、その厳しさとは…… 編集者は意外と(?)英語を必要としない仕事だ。 就活中に出会ったある女の子が、面接で「こんなにTOEICの点が高くて編集者になるのはもったいないよ」と言われたと戸惑っていたが、そんな忠告をしたくなるほど普段の仕事で英語を…

数字で見る「100万部突破!」のすごさ

「100万部突破!」 出版社も、取次も、書店も、出版界のみんなまとめて幸せになる言葉だ。 100万部の本を作った編集者は伝説の存在になれるし、刊行した出版社もミリオンセラーを出した会社として認知されるようになる。 2015年、文藝春秋から刊行…

【書評】『生涯投資家』村上世彰

僕ら凡人の「天才叩き」 僕らはみな「天才」に厳しい。 地動説を唱えたガリレオ・ガリレイを断罪してからというもの、人類は何度も何度も同じ過ちを繰り返している。

【書評】『バッタを倒しにアフリカへ』前野ウルド浩太郎

なぜ、あの人は“夢中”になれるのか? 「すべてを捨てられるほど夢中になるものがある」という人がものすごく羨ましい。 夢中になれるかどうかなんて全部自分の問題で、他人を羨むなんてお門違いだとわかっている。 しかし、本で、テレビで、映画で、情熱に突…

【書評】『ルポ 電王戦 人間vs.コンピュータの真実』(松本博文)

「AI」と僕ら――変わること、変わらないこと 今日一番の話題と言えば、「藤井聡太四段の30連勝」をかけた対局だ。 20時現在、まだ勝負の決着はついていないが、藤井四段が勝っても負けても、明日の朝のニュースはこぞって取り上げるはずだ。

【書評】『新版 動的平衡: 生命はなぜそこに宿るのか』福岡伸一

「わかりやすさ」だけでいい? ビジネス書を編集する上でよく言われるのが、「わかりやすさを最重視せよ」ということだ。 一文は短く、難解な言葉や表現は避ける、簡潔にまとめる……など、とにかく読者が読んですぐ理解できる文章が好ましいとされている。

【書評】『書いて稼ぐ技術』永江朗

出版界とフリーランス 「働き方改革」がいま盛んに叫ばれている。 会社に忠誠を尽くすような姿勢は時代遅れで、これからは個人の力を発揮できるような社会にしていく必要がある、という主張をそこかしこで聞くようになった。 その主張にもっとも沿った働き方…

【書評】『「言葉にできる」は武器になる』梅田悟司

編集者の「タイトル力」 ビジネス書編集者のもっとも重要な仕事は「タイトルをつける」ことだろう。 書店のビジネスコーナーには、特定の本を買いに来ている人だけではなく、なんとなく目についた本を買おうと考えて棚を見て回っている人も多い。 そんな人達…

【書評】『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』佐々涼子

「知らないこと」をなくすために 新社会人みたいで恥ずかしいけれど、いまだに毎日新しいことを何か1つは学んでいる。最初のうちは少しずつ成長できているように感じられて嬉しかったのだが、ここ最近は、「どれだけ僕はものを知らないんだろう」と思う気持…

【書評】『何者』朝井リョウ

「就活」の歪み ここ数カ月、真っ黒なリクルートスーツに身を包んだ就活生をよく街で見かける。 その姿を見ると、就活当時の自分の焦りやら不安やらが入り混じったなんとも形容しがたい 気持ちになる。

【書評】『ジブリの仲間たち』鈴木敏夫

本は作るもの? 売るもの? 「編集者は本を作る仕事」――多くの人がそう考えていると思う。 僕自身も入社前はそう思っていた。

【書評】『1998年の宇多田ヒカル』宇野維正

「特別な年」を超えるために 先日、2017年の本屋大賞が恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)に決定した。2回目の大賞受賞、直木賞とのダブル受賞など、史上初尽くしの結果で、14年の歴史がある本屋大賞の中でも記念碑的な年となったようだ。

【書評】『本屋になりたい: この島の本を売る』宇田智子

新刊と古本、出版社と古本屋 「出版社の人って、古本屋が嫌いなの?」と聞かれることがある。きっと、古本屋が本を安く売ることで、新刊が売れなくなってきているというイメージがあるのだろう。

【書評】『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』田中圭一

人生を変えた一冊、これから変えてくれる一冊 「人生を変えた一冊」というとどんな本を思い浮かべるだろうか。 僕の場合、読書の原体験になってくれた『車のいろは空のいろ』(ポプラ社)シリーズとか、読むたびに熱い気持ちを呼び起こしてくれた『キャプテ…

【書評】『ぼくには数字が風景に見える』ダニエル・タメット

自分だけのもの、他人と同じもの 昔から「他の人にはない自分だけの武器」にあこがれてきた。円周率をいくらでも覚えられる記憶力、人を感動させるものを書ける文章力など、この人はここがすごい! と周りから思われるようなものが欲しくてたまらなかった。

【書評】『たった5秒思考のムダを捨てるだけで、仕事の9割はうまくいく』鳥原隆志

本から伝わる「編集者の想い」 この仕事を始めてから本に対する見方がかなり変わった。 「編集者目線」なんて言うと偉そうに聞こえるかもしれないが、「一番読んでほしい項目だからキャッチ―な見出しをつけてるな」とか「説明中心のところだから飽きさせない…

【書評】『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~』三上延

面白さって伝わらない…… 「本の面白さ」を伝えるのってほんとに難しい。 これまでにない、感動する、ラスト○ページの衝撃、今年一番の傑作…… どんなに言葉を尽くして説明しても、いやむしろ言葉を重ねれば重ねるほど、その本の一番愛おしい、伝えたい部分か…

【書評】『スタンフォード式 最高の睡眠』西野精治

新社会人がやるべきこと 仕事を始めて色々なものが減った。自由時間、友人、心の余裕……これ以上挙げていくと悲しくなりそうなのでこのくらいにしていくが、その中でも、最も大きな影響があるのが「睡眠」ではないだろうか。

【書評】『楽しく学べる「知財」入門』稲穂健市

出版界と「契約」 出版界は契約に関して割とアバウト……だったらしい。今は事前に印税交渉なども行ない、しっかりと契約を結んでいるが、昔は結構なあなあで、契約書を交わさないなんてこともあったようだ。