【書評】『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』田中圭一
人生を変えた一冊、これから変えてくれる一冊
「人生を変えた一冊」というとどんな本を思い浮かべるだろうか。
僕の場合、読書の原体験になってくれた『車のいろは空のいろ』(ポプラ社)シリーズとか、読むたびに熱い気持ちを呼び起こしてくれた『キャプテン』(集英社)とか、たくさん挙げられそうだけれど、もし一冊だけということであれば『データはウソをつく』(筑摩書房)を選ぶだろう。
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自分だけのもの、他人と同じもの
昔から「他の人にはない自分だけの武器」にあこがれてきた。円周率をいくらでも覚えられる記憶力、人を感動させるものを書ける文章力など、この人はここがすごい! と周りから思われるようなものが欲しくてたまらなかった。
続きを読む【書評】『たった5秒思考のムダを捨てるだけで、仕事の9割はうまくいく』鳥原隆志
本から伝わる「編集者の想い」
この仕事を始めてから本に対する見方がかなり変わった。
「編集者目線」なんて言うと偉そうに聞こえるかもしれないが、「一番読んでほしい項目だからキャッチ―な見出しをつけてるな」とか「説明中心のところだから飽きさせないようにイラストを入れているな」とか、編集者の意図のようなものに気づけるようになった。
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